陰キャがパリピ系のバイトを始めた話2
さてさて、前回の続きから。
前回の概要
どうせやるなら楽しくて他ではできないようなことしてみたいなあ、、、、とノリと勢いだけでライブハウスに面接予約のメールを送ってしまった私。さてこれからどうなるのか!
メールを送った翌々日、返信が来た。
ちなみにメールには
1、私は大学生なので学業とある程度両立したい
2、楽器等の専門知識は全く無いがそれでもいけるのか
3、社会経験ZERO
である旨を記載した。
そして返ってきた返事は
んー、まあなんとかなるよ!やる気があれば大丈夫さ!!
とのこと。勿論、こんな書き方はされてないがだいたいこんな感じのことを言っていたと思う。
いや、でも怖いて!やる気があれば大丈夫ってそれホントに大丈夫?!?!
と、一抹の不安を胸に抱きながらもなんとか面接の日程を決めるところまで漕ぎ着けてしまった。
当日の服装は綺麗めな私服が良いと某知恵袋で読んだので、ワイシャツに黒のスカートにジャケットを羽織り足元はパンプス、という自分めちゃめちゃ出来る女です感満載のコーディネートで赴いた。
持ち物は履歴書とメモと筆記用具、それから熱いハートを持って行った。
心臓のバクバクを抑えながら、ライブハウスの扉を開ける。
黒い壁の通路に沿って受付まで少し歩き、カウンターにいた可愛いねえちゃんに
「本日面接を予定している者です」
と丁寧に告げた。
当然この時も緊張しまくりで手汗も脇汗も出まくりである。
彼女はああそうという顔で私を一瞥し、人事の人を呼びにいった。
次の瞬間、私はこの場所に来たことを後悔した。彼女も、彼女が連れてきた人事の人もパリピだったのだ。
この時点ではもちろん、彼らの人柄なんて知らない。だが、容貌は明らかにパリピだった。
theバンドマンな感じを想像していただければ、だいたいそれで合っているだろう。
やばいやばいこんなパリピの人たちと働くのかよ陰キャには厳しいどうしよう、と頭の中はパニックになりながら私は、
とりあえず挨拶した。
通路を抜けた先の小部屋に通され、面接が始まる。受付のねえちゃんはいつの間にか消えていた。知らない男性と2人っきりで話す機会があまり無いため、当然テンパった。
そこからのことは正直あまり記憶に無い。
パリピ人事の人は案外フレンドリーで面白く、意外と話しやすかったような気がする。
15分ほど動機や好きなアーティストの話などをした気がする。
最終的に合格したのか初出勤の日を相談して、そこで面接は終わった。
人生初の面接って案外簡単に終わるんだなあと呆然としていた。
その日何かイベントがあったのか、帰り際、楽器を担いだ人達に「お疲れ様です!」と爽やかな笑顔で言われたが、小声で「っっす」としか言えなかった。
そんな自分がめちゃくちゃ恥ずかしかったが、まあ受かったんだしええやろと、一瞬で楽観的に切り替えた。
そしてここから私のライブハウスでのアルバイトが始まったのだ。